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■2018年3月14日(水) On-Site Reort 316号

●総合リサイクル業の(株)エコネコル(静岡県富士宮市、佐野文勝社長)インドネシアに新PKSストックパイル開設

バイオマス事業拡大


クアンタン港(マレーシア)でのPKS船積み作業(写真提供:エコネコル)

 鉄・非鉄スクラップ、産廃・一廃、OA機器、自動車など総合リサイクル業を手掛ける(株)エコネコル(静岡県富士宮市、佐野文勝社長)は今夏、インドネシアに新たなPKSストックパイルを開設するようだ。同社が数年取り組んできた新規事業のひとつであるバイオマス部門を拡充することになる。
 同社は数年まえ鉄・非鉄スクラップの輸出事業などの知見を活かして海外バイオマス・サプライ市場に本格参入し、2016年には初のPKS輸入を果たした。その後、現地での活動を広げるべく2017年3月には親会社であるエンビプロHDSと、現地企業による事業会社・Mine Biomass Synergies Privated Limited(MBS)を起ち上げ、設立2か月後の5月にはクアンタン(マレーシア)にストックパイルを開設して稼働させ、オイルパーム農園から直接購入し、集荷から販売までを一貫して行うことでコストを削減し競争力のある価格での提案を可能にした。
 クアンタンのストックパイルは、ダスト・小石・サイズオーバー品用の除去ふるい機2基および金属除去用磁選機を備え、時間あたり100トンのPKSを選別できるハイスペックなものだ。積出港のクアンタン港は水深11m以上、1万トン級本船が接岸できるバースが6カ所あり、ベルトコンベア付きの積込機で日量2,500トンの荷積みができる。
 そのスキームが奏功して東南アジアなどには数万トンのPKSを輸出してきた。また、PKSと同じく脱炭素社会実現には必須とされる木質ペレットにも注目し、ベトナム産ペレットの取り扱いについても実績を重ねている。
 PKSについては本年中にストックパイルを2ヵ所に拡充したのち、数年内に各国の需要をにらみながらインドネシア・マレーシアで合計4カ所まで拡大し、1ヵ所7〜8万t/yの目安で、合計で約20万t/yのPKSを扱いたい考えだ。
 同社は中京地区にバイオマス貯留拠点を保有しており、内航船や陸送も活用して数トンから2万トン単位まで幅広い顧客に対応できるバイオマス燃料ビジネスを展開する。